最後のエヴァ

特にエヴァにドハマりしたり人生左右されたワケではないし
TVシリーズも旧劇場版もどれ見てどれ見てないか怪しいレベルだし
エヴァ知識の半分――もしかすると8割ぐらい――はスパロボ由来という人間だけど、

それでも序・破・Qと来て最後の結末はやっぱりすげえ気になったので
公開2日目のド平日に時間作って、ネタバレ踏んじゃう前に気合入れて(2時間半強!)
観てきましたシン・エヴァンゲリオン劇場版。

以下、浅くともネタバレを含むだろう箇条書き。

とりあえず序盤から最後まで鉄分が濃い。
第3村、所在地は浜名湖近辺(新所原〜天竜二俣)だけど置いてる車両はほぼラストでモロに出てきた宇部新川に縁あるやつばっかりで、
クモハ123とかクモハ42とかあんなディティールでアニメに出ることある?

『シンジが立ち直って仲間と大人の力で親父と対決して世界を救った!』っていう、
いわゆる裏切りやどんでん返しがない、シンプルな筋立てだったし
細かい伏線はさておき、序からのシンジにまつわる物語がきっちり幕を閉じる結末に至ったっていうのもあって
見終わってシンプルに気持ちよかったなーって感じられたのがすごく良かった。

これまで避けられてた? のかタイミングがなかったのかわからんけど、とにかく回避されてきたシンジvsゲンドウの直接対決が
初号機と13号機の殴り合いとして実現。熱い。

その対決シーンあたりからの、
もうマイナス宇宙という文脈を便利に使い倒しての、セット撮影による特撮をアニメしてるっていうぶっ飛び具合は見てておおってなった。
エヴァの動きがもう円谷特撮。

セットの背景ぶち破るエヴァとか、壁に吊るしてあるエヴァのスーツの絵面はギャグっぽいのに、
それでもなんか意味ありげに見えるのはエヴァの物語のパワーか。
巨神兵やらシン・ゴジラを経てシン・ウルトラマンへの流れがあるわけで
細かい意図やら考証より先に、庵野って人が好きなものを気合い入れて描いたんだなあ……という印象が先に来たりもした。

話に戻ると、Qで動向が一番気になってたミサトさんも良かった。
こうあって欲しかった、という期待通りのミサトさんだったけど……最後のセリフはわかってても泣けてしまう。

別の意味で泣けたのは冬月先生、本人があれで満足だったにしても報いがない……あるのか?

オチをシンジと飾るのがレイでもアスカでもないってのはともかく、マリがドンと出てきたのはちょっと意外。
でも全部のエヴァを救済——補完?——する新しいエヴァを締めくくるのが新しい登場人物ってのはいかにもそれっぽい。

マリ自体、「面白いからいい」で「古今東西の本を読みたい」とか、発言通りにとてもシンプルな立ち位置だったのも

ただ概ねあらゆるキャラにちゃんと決着がついた気がするけど、『惣流』アスカ・ラングレーについては……どうなんだろう。
救済があったのは式波のアスカな気がするし、アスカだけ名字が変わった意味がイマイチ見いだせていない。

旧劇場版?で出てきたロケーションとか、TVサブタイトル画面のスプラッシュとか
TV以降全てのシリーズの総括みたいな意図も含まれてるんだろうなあとは思ったものの
細かいギミックやら設定やらは記憶も曖昧すぎるので誰か詳しい人の解説を探して読みたい。

なんにしても、約20年積み上げられて熟成された情報量はカロリー高すぎて
たとえ半可通であっても、3時間観て「はー良かったね」ではちょっと処理しきれそうにないので
誰かと語りたい……